2-302氏


302 名前:オードブルが長い店の葡萄酒[sage] 投稿日:2008/07/15(火) 11:49:45 ID:UF60XLB6

1933 とある繁華街

大きな建物とそれを飾るネオンが行き交う人々を照らしている。
週末の夜というだけあって貧乏人から金持ちまで、レストランや飲み屋、劇場やダンスホールに足を運ぶ。

そんな中をクレアとシャーネは歩く。
クレアは赤いYシャツに上品な黒のスーツ。シャーネは黒の縁取りの赤いドレス。
どちらが合わせたかわからないが、赤と黒で統一された服装だ。
傍目から見てもいい男といい女のカップルだったのだが…

後ろを歩く男は前を歩くカップルに困惑していた。
「さて、そろそろディナーかな…まだ早いかな? シャーネは何が食べたい?」
ここはまぁわかる。
「そう言うなよ〜 どうすっかな」

おっと?

「じゃああっさり目の肉料理でいくか?前仕事で来た時にいい店を見つけたんだ」

あ???

「え?なんで食べたい物がわかったかって…そりゃあ…愛してるから」

おいおいおい
いや…わかるんだ。恐らく女が言ったのは「何でもいいわ」「貴方の好きなもので」あたりだろう。

だが、一切、女の声が聞こえない。
「その前に、軽く運動するか?」
「その店の階下がダンスホールで…ん?あぁ大丈夫だよ。見よう見まねでさ」

だめだ…聞こえない…

303 名前:オードブルが長い店の葡萄酒[sage] 投稿日:2008/07/15(火) 11:51:17 ID:UF60XLB6

男の困惑など知りもしないカップルは建物に入っていく。
店内は落ち着いたタンゴが流れており、暗い部屋をスポットライトで明るくしているような明かり加減だ。
中央の広場では若い、あるいは中年の上品なカップルが、奥で演奏している音楽に合わせて踊っている。
シャーネから見て、それはとても楽しそうに見えた…が。
困ったような目をクレアに向ける。
「んー…そっか。じゃあ次の曲で合わせよう。それまで見学ってことで」
シャーネは頷き、踊る男女を眺める。
肩を抱かれて赤くなりながら…

そして曲が終わる。
クレアに手を取られ広間へ…
シャーネはダンスなどしたことがない。
見たことはあるのだが、実際に踊ることはなかった。
だが既に音楽は始まり、クレアと手を繋いでいる。
意を決したシャーネが体を寄せ、クレアが手を伸ばしシャーネも伸ばす。
軽く腰を抱かれ左右にステップを踏む。
クレアのステップに合わせて半ば反射神経頼りで合わせていく。
が、シャーネも並の人間ではない。
驚くべき学習能力で足運びをマスターし、クレアと見つめ合う…
クレアは笑いながら手と腰を押す。
踊りやすい。あぁ、リードされてるのか…

楽しい…

そう思った。

304 名前:オードブルが長い店の葡萄酒[sage] 投稿日:2008/07/15(火) 11:53:54 ID:UF60XLB6

少し頬を染めながら見つめ合いステップを踏む。
時が経つにつれ曲が激しく、熱くなっていく…

前後左右に動き腕を伸ばす。
クレアは元より、常人離れした運動能力はシャーネも同じだ。
先程の見学でターンを見ていたシャーネはクレアのリードもあり、一発で回転を成功させる。
赤いドレスが翻り、再びクレアの胸に抱かれる。
あぁ…楽しい…
声に出したい。この気持ちをこの人に伝えたい。

「…わかってるよ。」

しっかり伝わってたようだ。
楽しい…

試しに…目を見つめ頬を染め…こう考える。

愛してます。

「おいおいおい!えへへへへ。こんな人前で…。参ったなもう…」

しっかり伝わったようだ。
呆れるばかりだ。
これはもはや「目を読む」ではなく読心術ではなかろうか。
赤くなってそんなことを考えているとクレアが言う。
「愛してるからさ」
…?
「当然だろ?」
…。
「ああ。ずっとな。」

「ずっと一緒にいるさ。大丈夫!心配するな!」

「俺が世界の中心だからな!」

気がついたら曲は終わり、シャーネはクレアの胸の中…

305 名前:オードブルが長い店の葡萄酒[sage] 投稿日:2008/07/15(火) 11:58:50 ID:UF60XLB6

ダンスホールがある建物の最上階。

繁華街の夜景が一望できるそのレストランにクレアとシャーネはいた。

「乾杯」

バジルや香辛料で彩られた鶏肉をオカズに葡萄酒を飲む。
外の夜景もハドソン河に負けない程見事なものだったが、
「うん。やっぱりだな」



なにが?という視線をクレアに投げる。
頬杖をつき優しい笑顔でこちらを見つめるクレアは恥ずかしげも無く言葉を紡ぐ。

「シャーネのが綺麗だよ」

「ぼっ」という音が聞こえそうなほど顔を朱に染める。
だめだ。
照れる。

2回目だが照れる。
この人は本気で言っている…
真っ赤になりながら恥ずかしいと抗議する目を笑って受け流し、クレアも鶏肉を摘み…
葡萄酒を飲んだ。



ほてった体で店を出る。
こんなに飲んだのは初めてだ。
シャーネはクレアの腕を抱き肩を寄せる。
クレアは涼しげな顔で歩く。
温かい。
とても楽しかった…

「…俺もだよ」

あぁ…この人はもう…

どうにもふらふらする。
平衡感覚がおかしい…

「大丈夫か?」
わからない…
「昔使ってた寝床があるんだが…泊まってくか?」
寝床?
「あっちこっち飛び回ってた時に借りた部屋がそのままあるんだ…どうする?」

306 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/07/15(火) 12:43:49 ID:UF60XLB6

その部屋はかなりまともだった。
「昔の寝床」だのと言うものだからボロを想像していたのだが…
考えながらシャーネはゴロリと体を回す。
シャワー室からお湯の流れる音が響く。
クレアだ。
彼はどう思っているんだろうか…
いままではキス止まりだったが…
今夜は、部屋で二人きり…
ほてった体が更に熱くなる。
体で愛し合うのも構わない。私も彼を愛しているから。

だが彼は具合が悪そうに見える自分を襲いはしないだろう…
私は今酒に酔っている。
そう、葡萄酒に酔っている。
ならば…

シャーネはドレスを脱いだ。
白い、透き通るような肌にドレスに合わせた黒い下着が栄える。
その下着さえ脱ぎ捨て、そこには男ならグッとくる全裸の美女が現れた。
形のいい乳房と控え目な茂みを露にシャワー室へ向かう。
扉を開けるとクレアが目を丸くして振り返った。
「あ。え。どうした?」
本気で驚いているようだ。
目を合わせまったく下を見ないクレアにシャーネは溜め息をつき…ぎゅっと抱き締める。
温かい…
鼓動が胸に伝わってくる。
シャワーを浴びながら上目遣いで見つめていたが、シャーネの方から目を閉じると腰に回された手に力が入り顎に手が添えられる。
ん…
310 名前:オードブルが長い店の葡萄酒[sage] 投稿日:2008/07/15(火) 21:17:40 ID:UF60XLB6

唇が重なる。
シャーネは入ってきた舌を受け止めた。
シャワーを浴びながら二人はしばし舌を絡ませ合う…

お姫様抱っこでベッドに運ばれたシャーネは赤い顔でクレアを見つめる。
クレアはもう一度軽く口づけするとシャーネの胸に手を伸ばした。
強く揉みしだかれ声にならない声をあげるシャーネ。
はっ…と荒い息遣いだけが漏れる。
「可愛いよシャーネ…」
耳元で囁かれ顔が赤くなる。
気付くとクレアの手が太股の付根へと伸びていた。
赤い顔をしてクレアを見つめていたシャーネだったが、茂みを撫ぜられ割目を開かれついに目を逸らす。
クレアは首筋に舌を這わせつつ秘所を指で弄りだした。
…はっ…
下半身から送られてくる刺激に勝手に息が吐きだされる。
しばらく愛撫され愛液でびちょびちょになったシャーネの膣にクレアの指が侵入する。
内側から撫でられいままで感じたことの無い快感が体を包みこむ。
は…はぁ…ふ…
勝手に息が漏れてしまう。
ふと気付くとクレアが嬉しそうな目で見つめていた。
軽く涙目で目を逸らしたシャーネの頬にクレアがキスをする…





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